トールハウス・フルハウス

  所在地:東京都世田谷区
  用途:個人住宅(二世帯住宅、両親・夫婦・子供1人、犬)
  規模・構造:地下1階/地上3階・地下RC造/地上鉄骨造
  敷地面積:58.3平米・17.63坪
  建築面積:31.9平米・9.64坪
  延床面積:129平米・39.02坪
  設計期間:2008年8月-2009年9月
  竣  工:2010年8月
  キッチン製作:(株)リブコンテンツ
  施工会社:平野建設(株)


photo:URBAN ARTS / Shinsuke Kera
photo:アトリエハコ
  *designboom, ArchDaily, AECcafe, Fubiz, highsnobiety, PHAIDON ATLAS 掲載
  * homify「建坪10坪に広がるパノラマ!二世帯を快適に」掲載
       「10坪前後でも快適に過ごせる家」掲載
       「素敵な空間を持った狭小住宅6選!」掲載


  17.6坪の狭小敷地の木造家屋の、建て替えプロジェクト。
  戸建住宅とマンションが雑然と立ち並び、将来の状況をイメージしにくい周辺環境のなか、
  二世帯の生活の場が積層された、建坪9.7坪の鉄骨造・地下1階地上3階建て住宅。

  建て替え前は親世帯2人で住んでいた敷地に、5人+1匹家族の住まいを計画するにあたって、
  まず、高度地区斜線制限によってかたちづくられるボリュームをそのままトレースするかたちで建物の大枠を決定。
  その中に、二世帯それぞれのLDK・寝室等と、共有の玄関・浴室等を、
  それぞれの状況に応じて異なる天井高・設えを備える空間として、積層した。

  親世帯のスペースは、建物の下部分である地下1階と1階。
  1階の共用玄関・浴室まわりを挟んで、
  子世帯のスペースが、建物の上部分である中2階と2階、3階を占める。

  周りと柔らかく関係を取り結ぶ住宅。

  将来の周辺環境の変化に対して、あまり影響を受けずに快適に生活出来る住空間とするため、
  建物の主要な窓は、周辺環境と生活スペースとの間のバッファーゾーンに位置する階段に設けた。
  また、階段を建物全体における「光の通り道」と位置づけ、階段の踏板をパンチングメタルとし、
  階段の屋上出口部分を透明ガラスのハッチとして、光を最大限取り入れる設えとした。

  建物の全体構成上、親世帯のLDKを地下に計画せざるを得なかったが、
  直上部の階段を透過した柔らかい光がドライエリアにバウンドする、静かで快適な空間となった。
  また、 1階の親世帯寝室も、道路から階段に取り込まれた光が障子越しに見える、優しい空間となった。

  2階の子世帯のLDKには、将来どのように周辺環境が変化してもプライバシー確保に融通の利く設えとして、
  横長連続窓を設けたが、これは、LDKの空間に一定の明るさをもたらすと同時に、
  「周辺環境の断片化されたパノラマ」という、この空間ならではのユニークな眺望をもたらしている。
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